イソフラボンとエクオールの生成

みなさんはエクオールという成分をご存知でしょうか。エクオールとは大豆イソフラボンからできる成分で、スーパーイソフラボンともいわれています。エクオールは体内で生成されるそうなのですが、だれでも作り出すことができるのでしょうか?今回はスーパーイソフラボンであるエクオールの生成についてご紹介します。

大豆イソフラボンの種類とエクオール

大豆イソフラボンにはグリシテイン、ゲニステイン、ダイゼンという3つの種類があり、このうち女性ホルモンであるエストロゲン作用はグリシテインにはほとんどなく、ゲニステインは強くダイゼンが弱いというバランスになっています。このうちダイゼンはそのまま吸収される人とエクオールに生成されて吸収される人がいます。エクオールに変化すると強いエストロゲン様作用を発揮するようになります。

エクオールを作れる人、作れない人

エストロゲン様作用が強力になるエクオールですが、残念ながらすべての人が生成できるわけではありません。ダイゼンがそのまま吸収される人とエクオールに生成される人とでは、腸内細菌が違っています。人の腸内には約3万種類の腸内細菌が生息しています。その中でもダイゼンをエクオールに生成することのできるエクオール産生菌とよばれる菌が10種類ほどみつかっており、このエクオール産生菌がいる人といない人がいるため、エクオールを生成できる人とできない人に分かれてしまいます。

エクオールを生成できる人の割合

ダイゼンをエクオールに生成できる人は日本では約50%、欧米人では20~30%ほどといわれています。そのほかの国の人とエクオールを生成できる人の割合は大豆を多く食べている地域の人はエクオールを生成できる人の割合が大きいことから、エクオール生成には大豆の摂取と腸内環境の関係が注目されています。

エクオールを生成できる人が減少傾向

日本人の10代、20代の人たちにおいてエクオールの生成できる割合が欧米人と同じくらいになっており、減少傾向にあるそうです。原因ははっきりとはしていませんが、欧米化してきてる食生活により大豆の摂取量の減少とともにエクオールを生成できる人減少していっているのではないかといわれています。

エクオール生成を助ける食材

エクオールを生成するには大豆イソフラボンであるダイゼンと腸内細菌が元気でいることが大切です。そこで、大豆製品と腸内細菌の餌となるフラクトオリゴ糖の摂取が効果的です。フラクトオリゴ糖の多い食品はトマト、たまねぎ、ゴボウといった食品です。これらの食品を食事に取り入れてエクオールを増やしましょう。